最近、国内外で注目されているフィットネス競技「ハイロックス」。
一方で、すでに多くの愛好家がいる「クロスフィット」。
似ているようで実は大きく異なるこの2つのトレーニング競技について、この記事では競技内容・難易度・効果の違いをわかりやすく比較します。
クロスフィットとハイロックスの概要
まずはそれぞれの競技について簡単に紹介します。
クロスフィットとは?
クロスフィット(CrossFit)は「日常生活を強くする」ことを目的に、重量挙げ・ジムナスティック(体操)・有酸素運動を組み合わせて行うトレーニング。
競技としては大会毎に作成されたワークアウトを行い、タイムや回数で競い合います。
大会では何がワークアウトとして選ばれるかが分からず、バランス良くこなせる基礎能力や柔軟な判断力が求められます。
一方でワークアウトの時間は長くても20分程度のものが多く、持久力よりも瞬発力が求められる傾向があります。
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競技スタイル:ランダムな動作・短時間高強度の瞬発系
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施設:ジムや体育館・屋外等、大会次第で様々
ハイロックスとは?
ハイロックス(HYROX)は、8種目のステーション(筋持久系)と1kmラン×8本を組み合わせた、決まった構成の「スタンダードな競技型フィットネスレース」です。
世界中の都市で予選・本戦が行われており、今後日本での普及も期待されています。
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競技スタイル:毎回同じ構成・長時間中強度の持久系
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施設:スタジアムなど室内専用(室温も規定範囲がある)
競技内容の違い
クロスフィット | ハイロックス | |
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種目 | ランダムなWOD(スナッチ、HSPUなど技術が要求されるものもある) | 固定(全世界共通) |
時間 | 短時間高強度(長くて20分程度) | 長時間持久系(1時間以上が普通) |
戦略性 | 動作の選択やペーシングに個人差が出やすい | タイム勝負、完遂力が求められる |
クロスフィットは技術やパワー、瞬発力など多様な能力を試されるのに対し、ハイロックスは安定した持久力とフォーム維持能力が求められます。
難易度・求められる能力の違い
クロスフィットで必要な能力
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筋力(特にバーベル操作)
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柔軟性(オーバーヘッドスクワット等が出来る程度)
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技術習得(オリンピックリフティングやHSPUなど)
ハイロックスで必要な能力
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有酸素持久力(ランの継続)
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エンデュランス(疲れてからが勝負)
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安定したフォーム・効率的な動作
一言で言えば、クロスフィットは総合力、ハイロックスは持久力特化型です。
トレーニング効果の違い
効果 | クロスフィット | ハイロックス |
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見た目の変化 |
全身バランスよく引き締まる |
下半身中心に引き締まりやすい |
持久力 | 中強度持久力がつく | 長時間の持久力が向上 |
パワー | 爆発的パワーが強くなる | 継続的な出力の耐性が高まる |
ダイエット | 高強度インターバルで脂肪燃焼効率が高い | 長時間運動でカロリー消費が多い |
ダイエットや見た目の変化にはどちらも効果がありますが、筋肉の「質」や「使い方」が異なります。
身体を効率的に動かすと言う能力は両競技ともに向上します。
どちらが自分に向いている?
あなたにおすすめ | 特徴 |
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クロスフィット |
筋力を鍛えたり、新しい動作の習得がしたい人。 |
ハイロックス |
持久系競技が得意な人。とにかく痩せたい人。 |
どちらの競技も良さがあるのでご自身の目的に合わせて選ぶのがポイントです。
まとめ
クロスフィットとハイロックスは一見似たようなフィットネス競技に見えますが、その中身や得られる効果は大きく異なります。
あなたの目標が「総合的なフィットネス」ならクロスフィット、「有酸素系の強化」や「マラソンから一歩違ったことがしたい」ならハイロックスがおすすめです。
ただ、ハイロックスに関しては専門ジムが日本にはほとんどありません。
初心者の方でハイロックスに興味が出た人はクロスフィットジムが行うハイロックス向けのクラスに参加する必要があるかと思います。